こんにちは。
毎日の現場管理ご苦労さまです。
地上躯体工事が進んでいくと、次は外壁工事が始まります。
今回は外壁工事のうち、ALCやECPなどの組積工事について書きます。
組積工事の準備
下地の確認
組積工事は定規となる下地アングルを流し、それに版を取り付けていきます。
その下地の下地となる相手が図面通りに取り付いているかを確認しなければなりません。
相手がコンクリートの場合は埋め込みプレート、鉄骨の場合ははね出しの溝形鋼などです。
これが無いと下地が付かないので、要チェックです。
搬入計画
搬入はフロアごと、工区ごとなどで分けて入れます。
この時、10t車単位で版が搬入されるので、スラブ上は一気に外壁材に占拠されます。
前工程の型枠材の搬出や、次工程の軽鉄材の搬入と時期がラップすることもあるので、
タイミングを見極めて搬入しましょう。
搬入はクレーンを使うのか、工事用EVを使うのか、
搬入予定と揚重機予定もしっかり練って、他の工事とのバッティングを避けましょう。
区画の仕込み
組積工事前に仕込む必要のあるものがあります。
防火区画が外壁にぶつかる箇所で、鉄骨と外壁の隙間になる部分、
ここに後から手が入らないような隙間の場合には、
外壁を建てる前にロックウールなど、区画の当たりになる仕込みが必要です。
限られた条件のもとでの話になりますが、
区画に絡む大事なことなので、自分の現場にそういう箇所がないか確認してください。
組積工事中に気をつけること
火気作業
組積工事では、大体の作業が火気作業を伴うので、
火の管理は安全管理上、重点項目になります。
消火器や水バケツなどの消火設備の設置はもちろんですが、
フロアごとに火花養生をして、下階に火花が落ちるのを防ぎます。
基本は防炎シートやスパッタシートでの火花養生になります。
足場の層間養生を利用したりして、うまく養生できると思いますが、
下部のガラスが施工済だったりで、本気の火気養生をする場合は、
足場からブラケットを跳ねだし、足場板を引いた上にさらにコンパネを敷いたりして、
その上にシートをかぶせて隙間を無くします。
敷地境界が近い場合など、状況に応じて監視員の配置も必要です。
仕上用下地の仕込み
組積工事が終わると、
建具工事、金属工事、EV工事、樋工事など様々な仕上げ工事が続きます。
これらの部材が付くための下地鋼材も組積工事のタイミングで付けましょう。
建具工事の開口補強鋼材は一般的ですが、
その他仕上げ工事の下地についても図面に落とし込んで、
組積工事の範疇で取り付けるようにしてください。
シャッター下地などの大掛かりな下地鋼材は鉄骨屋や雑鍛冶で付けますが、
組積がらみは組積工事のついでに付けてもらう方が間違いありません。
下地とは別ですが、穴あけの依頼がある場合もあるので、抜けが無いようにしましょう。
足場の壁つなぎ
壁つなぎ金物を外壁に取り付けるための、
プレートアンカーを溶接してもらうのも忘れずにしましょう。
外壁を塞ぐまでは鉄骨から取っていた足場の控えも、
外壁が上がっていくのと同時に盛り替えなければなりません。
足場計画時に計算した壁つなぎピッチを説明して、足場の倒壊を防ぎましょう。
まとめ
組積工事の職人も、火を使える、精度を出せる多能工です。
このような職種が現場にいる間に後の仕込みをどんどんやっていきましょう。
後の仕事を理解することで、あなたの監督力もアップします。
ほなまた。
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