こんにちは。
毎日の現場管理ご苦労さまです。
ピット担当に任命された時、何をしたらいいかを解説します。
事前準備
若手社員の宿命、ピット探検隊。
初めてのピット担当で何を見るべきでしょうか?
水替え
大体ピットの中には水が溜まっています。
屋根の仕舞がつく前に入った水、打継ぎから湧いている水など、
侵入経路は一つではありません。
ただし、なんにせよピットを見て回るのには、まず水替えです。
掃除
水替えから掃除までは一連の流れとして土工さんにやってもらいましょう。
こぼれたコンクリートや、謎の桟木などがとりあえずの掃除の対象です。
用意する道具
酸素濃度計
ピットに入る前に中の酸素濃度を点検しましょう。
酸欠で倒れることのないように。
ヘッドライト
ピットの中は暗いです。
見るべきものが見えるように、照明の準備は必須です。
両手がフリーになるヘッドライトがベストでしょう。
マンホールフックその他点検口開け
ピットの入り口で使います。
マンホールや点検口など、手だけでは開けられないようになっていることが一般的です。
専用の治具を持っていきましょう。
ハンマー
あると便利です。
ピットに入ると、いろいろたたきたくなるような箇所があります。
ハンマーでたたいて確認しましょう。
検査項目
掃除まで終わったらいよいよあなたの検査が始まります。
躯体の欠損
フーチングやその他躯体に欠損がないか確認してください。
欠損があれば左官屋さんに補修してもらいます。
金物
タラップなど、つくべき金物は付いていますか?
特に設計によっては人通口の上にタラップのつかみ金物がつくので、要チェックです。
クギ
躯体からクギが飛び出していることがあります。
インサートを打ち付けたクギがスラブ底から出ていたり、
基礎梁の切り付け部分に取り忘れのクギが刺さっていたりします。
クギ切りやバールを使って土工さんに撤去してもらいます。
切断面にはさび止めスプレーを吹いておきましょう。
こぼれコンクリート
基礎躯体打設中にこぼれたコンクリートが放置されていることがあります。
斫って撤去しましょう。
断熱材の欠け
仕様によっては躯体に断熱材が打ち込んであります。
打設中のアクシデントやピット内作業の際に欠けてしまった断熱材は補修します。
簡易タイプの吹付ウレタン材で補修するのが一般的です。
水漏れ
事前に水替えをして、乾燥させているにもかかわらず水がたまりだしていたら要注意です。
どこかから水が湧いている可能性があります。
ピットの用途が湧水槽であれば問題ありませんが、
用途によっては止水工事の必要があります。
忘れ物
工事期間中に使った機械が放置されていることもあります。
水中ポンプなどの回収忘れが無いように注意しましょう。
その他ゴミ
事前の掃除で取り切れなかったごみも忘れずにチェックしてください。
検査のついでに拾って帰るのがよいでしょう。
検査のタイミング
最終の検査は竣工前にやりますが、
それまでにいくつかのターニングポイントがあります。
基礎躯体工事時
ピットがふさがる前にできる限りのことをやっておきましょう。
梁と耐圧スラブの切り付けケレンなど、ピットがふさがった後だと仕事もやりにくいし、
ガラの搬出も手間がかかります。
ふさがる前にさしあたりの左官補修まで終わらせて、
できることならピット配管の材料取り込みまでやってしまいましょう。
床仕上げ施工前
床が仕上がると、ピットのふたを開けて中に入るのも一苦労です。
検査、手直しのめどは床仕上げ開始前と心得ておきましょう。
床仕上がり後に上履き、長靴、養生材を持ってピット探検隊をするのは大変です。
まとめ
暗いし、じめじめしてるし、みんなに嫌がられるピット検査です。
ただ、竣工に向けての重要な検査なので、あなたに与えられた重要な任務として、
やりがいを持って仕事に当たってください。
ほなまた。
コメント