こんにちは。
毎日の現場管理ご苦労さまです。
今日は近隣説明会について解説します。
というのも、先日近隣説明会に参加する機会がありました。
仕事じゃなくて、住民側のやつです。
普段と逆の立場で臨む近隣説明会での学びを本業に活かせられたらと思い書いていきます。
計画の概要
6月某日夜7時、お話の初めに説明する人の自己紹介。
今回の計画は設計施工物件で、設計者と営業が来ている模様。
住民側の参加者は30人ほどで、全住民の10%以下。
淡々と建物の概要が説明されていくが、敷地面積、建築面積、延べ面積など一般人にはどうでもいい。
うちのマンションは4棟がロの字型に配置されているのだが、
今回はそのうちの東棟の南に同じくらいの高さのマンションが建つという計画である。
その土地には6,7年前までは2階建てのテナントビル(?)が建っていたが取り壊され、
5年前には同じようなマンション建設計画が上がったが、
うちのマンションの住民の反対により中止となった経緯がある。
しかも5年前の中止の経緯として、マンション建設をやめさせるために、
管理組合で土地を買い取って福祉施設を建てるという対案を持ってしてやめさせたそうな。
結局、住民投票の結果、買取の計画も頓挫し、土地のオーナーが再び建設に乗り出してきたのだ。
質疑応答
さて、質疑応答が始まった。
特に熱心なのが東棟の角部屋の住人達。
発言の8割が目の前に建てられる角部屋の住人でした。
住人A「新築されるマンションからうちの部屋に乗り移れるのではないか」
→不安ではある。
住人B「視線が気になるので開放廊下に壁やすりガラスを設置してほしい」
→わかる。
住人B「景観が良かったのに、予期せぬ障害物が建ったら資産価値が下がる」
→予期しようとしなかっただけでは。
住人B「以前の低層建物が建った際には下の方の住人には補償があった。今回もそうあるべき」
→それは無理やろ。
住人C「今回の説明で建設の計画に賛成してもらいに来たのではないのか」
設計者「賛成を求めるわけではない」
住人C「なんという横柄な態度か。そんなことでは誰も賛成しない。我々は全員反対だ」
設計者「賛成を求めるわけではない」
住人C「協力してほしいとお願いに来るべきではないのか」
→勘違いおじさん、勝手に全員反対にしないでおくれ。
住人D「自転車置き場の計画は住戸に対して十分か」
設計者「住戸数以上の枠は確保している」
→よかったよかった。
住人C「先日ボーリング調査を行っていたが、うるさかった。お知らせも直前だったし調査の結果報告がなされていない」
設計者「お知らせは掲示板に掲示している。ボーリングの結果は公表しない」
住人C「報告が無いなんておかしい。物事には原因と結果があってしかるべき」
→勘違いおじさん、結果見てどうするんだい?
住人C「今回の説明会は行政で決まった計画を説明に来ているのか」
設計者「計画は並行して確認申請中である。まだ100%決まったわけではない」
→確認申請みたいな難しい言葉を使いなさんな。
住人E「隣地に杭を打って、うちのマンションが壊れたりしないのか」
設計者「このマンションはしっかりしているから大丈夫だと思う。家屋調査を行い、工事前と後の変化は確認する。実害については補償する」
→家屋調査て、専門用語通じひんでしょ。
住人D「工事中ガードマンは立つのか」
設計者「工事の状況で立ち、警察との協議次第で複数名立てる」
→ほんまに立つんかいな。
住人B「行政の許可が下りて、説明の義務も今日ので果たしましたで工事が始まるのは納得できない」
→納得できなくても工事は始まります。
とまぁこんな具合で半分くらい住人Cの勘違いおじさんがしゃべってました。
まとめ
とにかく建ててほしくない人、お金が欲しい人、純粋に不安な人、野次馬な人など、
それぞれの温度感が様々な近隣説明会でした。
ヤカラみたいな住人を相手にせなあかん設計者に同情はしつつも、
素人に内容を伝えようという配慮が欠けていた点も否めないといった感じでした。
たしかに設計者としてはこの会をやればノルマは達成かもしれません。
ですが、住人がそれぞれの不安(認められるかは別として)を抱え、
わざわざ時間を割いて説明を聞きに来ているので、
わかりやすい説明とそれぞれの不安を少しでも解消する配慮は必要だと感じました。
まぁでも生の人間模様が見れて面白くもありました。
今回は計画説明ということで、施工説明は後日あるとのことなので、
また続きがあるかもです。
ほなまた。
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