こんにちは。
毎日の現場管理ご苦労さまです。
工事中、照明やコンセントを使うために、現場に仮設で電気を引き込みます。
今回はその仮設電気の計画から撤去までを書いていきます。
引き込み
電気を現場で使うために、現場付近の電柱から敷地内へ電気を引き込みます。
この時、現場の規模に応じて使用する電気量が変わるので、
キュービクルを置いて高圧受電するか、直接低圧で受電するかを選びます。
低圧受電する場合には、現場側には引き込み柱さえあれば受電できますが、
高圧受電の場合にはキュービクルを置くスペースも考えなくてはいけないので、
工事の最終局面まで邪魔にならなさそうな場所を選定します。
このとき、キュービクル周りには保守点検のスペースを設けつつ、
そのスペースを区画できるように計画しなければいけません。
建屋内への送電
敷地内へ引き込んだ電気を建屋内の各所へ送電しなければいけません。
建屋内へは扉などの開口部から取り込んだり、地下のピットから入線したりします。
どちらにもメリット、デメリットがあります。
開口部から入線する場合は、
ルートの段取りが簡単ですが、うまく吊らないと動線の妨げになります。
一方、ピットに取り込む場合は、
掘削工事に並行して段取りする必要があるので、早め早めからの計画がいりますが、
狙ったところに入れてしまえば、線を水平方向に振り回す手間が省けます。
垂直方向の送電
上の階に電気を送るのにも選択肢が分かれます。
まず、段取りの少ないパターン。
階段などの竪穴を立ち上げていくパターンです。
幹線を上げるスリーブを仕込んだりしなくていい反面、
階段周りの仕上工事の際に、幹線が邪魔になったりします。
次に、スリーブを設けて幹線を立ち上げる場合、
仕上工事に邪魔にならない場所を躯体工事の段階で選定します。
PSや EPSに仮設スリーブを入れたり、廊下の端っこで立ち上げたりします。
廊下の幅に問題がなければ、よく見える場所に立ち上げて分電盤を置く方が便利です。
ただし、幹線が通っている部分は天井の仕舞が出来ないのでダメが残ります。
仮設電気の撤去
仮設電気はいつまでも残しておくわけにはいきません。
本設の受電が完了し、照明やコンセントへ送電が始まれば仮設は撤去します。
この時、上のスラブに打ち込んである照明やコンセントは、根元で線を切ります。
高枝切りばさみを使って職人はうまく切っていきますが、
計画段階で点検口との位置関係には注意しましょう。
点検口から離れていて、鉄骨梁の裏側から線が垂れ下がっていたりすると、
根元から切断することが非常に難しくなります。
また、幹線の撤去が終わると、
床スリーブを使っていたり、ピットから入線していた場合には、
それらの仕舞が出てきます。
特にピットから入線している箇所は、止水性のある方法で仕舞しましょう。
床スリーブに関しては、墨ポインターを使って仕込んでおけば、
後始末も専用のふたがあるので非常に楽です。
在来工法だと、穴をふさぐモルタルを受ける底受けを付けるために、
火気作業や、天井内作業が発生してリスクが高くなります。
まとめ
現場では何をしようにも電気が必要です。
暗いと作業に支障をきたしますし、電動工具が使えないと仕事になりません。
どの工種にも先行して仮設電気工事を進めていく勢いで現場を進めてください。
電気があればなんでもできる!
ほなまた。
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