こんにちは。
毎日の現場管理ご苦労さまです。
工事の前半戦で土工事の掘削と埋戻しの作業があります。
土工事に向けて現場監督が準備すべきことと、
現場の初期段階で一緒にやっておくべき仕事を解説します。
土工事の準備
掘削は掘削図に基づいて行われます。
この掘削図は監督が躯体図にのっとって作成します。
作業員はこの掘削図から、掘削の寸法を見ます。
掘削図には掘削の位置と、掘削床、砕石天、捨てコン天のレベルの記載、
および、簡易山留が必要な位置を記載します。
図面ではレベルごとにハッチングを変えて表現するのがわかりやすいです。
また、現場には位置を出す基準となる通り芯の逃げのポイントを出します。
逃げのポイントは木杭を打って出したり、仮囲いに墨を打ったりします。
木杭を打つ場合は、他の通り芯と逃げの距離を揃えて、
トランジットを据える際に矩手に振れるように(90度回せるように)しておきます。
レベルの基準も必要ですが、掘削が深くなる場合には、
進捗に応じてある程度掘ったタイミングで山留面に出したりもします。
掘削が進むと地盤面からの落差ができます。
転落を防ぐための手すりやバリケードも事前準備が必要です。
併せて依頼する重機作業
掘削を行うタイミングは、基礎躯体工事の前段階で現場に重機が入る貴重な期間です。
人力では難しいことも、このタイミングで重機を使えば効率的にこなせます。
例えば、建屋周りの外周通路整備や、排水用の釜場の設置などです。
外周通路整備
建屋周りの外周通路の整備は、工事を円滑に行うための必須課題です。
鉄板通路やアスファルト舗装の通路を整備して、
車両や揚重機を効率的に配置できるようにします。
土質によりけりですが、地盤改良→砕石敷き→鉄板敷きという流れが一般的です。
また、アスファルト舗装という選択肢もあります。
これはただ仮設として舗装する場合もありますが、
設計上建物の周りをアスファルトの車路が回るようになっている場合に、
先行で基層までを施工して、工事中の仮設通路として利用するパターンもあります。
以前にも書きましたが、
本設の仮設利用を仕上に影響しない範囲で行う分には、
工程短縮とコスト削減につながるので、現場でできる工夫の1つになります。
釜場の設置
基礎躯体工事中は常に排水のことを考えなくてはなりません。
上から来る雨水しかり、下から湧いてくる地下水しかりです。
これらの水はポンプによって排水します。
地下水位と掘削深さの関係から、ディープウェルを据えることもありますが、
一般的な現場では、釜場に集めて排水します。
最終的には適切なph処理を行なって排水しなければならないので、
決まったところに集水する必要があります。
掘削床の決まった箇所にドラム缶を沈設したりして集水します。
このドラム缶には集水用のスリットを空けておき、周囲を砕石で埋めて、
動力のセンサー式水中ポンプをセットしておくのが間違いありません。
まとめ
現場に重機が入るタイミングは、
準備工事、山留工事、杭工事、掘削工事、埋め戻し工事、外構工事のタイミングです。
これ以外のタイミングとなると別途回送費やらがかかって割高になります。
必要な仕事を洗い出し、無駄のない現場運営を進めましょう。
ほなまた。
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