こんにちは。
毎日の現場管理ご苦労さまです。
最近雨がすごいですね。
以前、雨の前後での監督の心得について記事を書きました。
ここで雨漏りが見つかったらどのように対処していくかについて今回書いていきます。
対処の流れ
やることは一言で言えば、原因の特定です。
どこから漏れているか、なぜ漏れているか。
これが簡単にわかるときもあれば、迷宮入りしそうなぐらい難解な時もあります。
水を止めるのは基本的に水上側での処置になるので、
出口がわかっても入口がわからなければ完全な対処ができません。
時には気の遠くなるようなしらみつぶしの作業をして入口を特定せねばなりません。
ここからはワシが経験した2つのケースについて書いていきます。
ケース1:シート防水の漏水
とある工場の現場で、天井裏に雨漏りが見つかりました。
屋上はすでにシート防水が完了していて、ドレン周りの水張試験も問題なしです。
ここからシートのジョイント全ての検針を再度行い、
ひたすら水張試験と散水試験を繰り返しました。
ジョイントの検針というのは、ジョイントに針ほどの隙間もないか、
専用のかぎ針で確かめていくことです。
シートの補修と増し貼りをあっちこっちで行い、最終的に水は止まりましたが、
本当に針ほどの隙間が空いているのかどうか怪しい箇所をどんどんつぶしていったので、
ピンポイントの漏水箇所は特定できないままでした。
雨漏りの心配がなくなるまで1か月ほどかかりました。
当時はシート防水の溶着という施工法についての信頼性も議論に上がっていました。
5年ほど前の話なので、今は良くなっているのかもしれませんが、注意しましょう。
ケース2:断熱サンドイッチパネルからの漏水
これも苦労しました。
断熱サンドイッチパネルと足元の折板屋根の取り合い付近からの漏水がありました。
表面上切れているシールや怪しい止水仕舞もなく、最初は原因がわかりませんでした。
あとはひたすら散水試験です。
20分ぐらい同じシール目地に水をかけていると、発覚した箇所付近に漏水が見られました。
水抜きパイプです。
水抜きパイプは捨てシールを打った後の化粧シールに埋まる形で付いていました。
この仕上げ面には出てこない捨てシールに不備があったのでしょう。
漏水箇所付近のシールを全部打ち換えました。
その後散水試験でも問題なく、漏水事件は解決されました。
ただ、この水抜きパイプからの漏水も、
散水試験では結構な圧で水を掛けないと出なかったので、
自然の雨の威力もなかなかのもんだったんですね。
まとめ
雨漏りは原因特定のために、ひたすら観察と試験をしなければいけません。
時間をかけて解決する必要のあることですが、下の階の工事がストップしたりもするので、
日頃の雨のたびに変化を気にしておかなければなりません。
早期発見が解決への第一です。
ほなまた。
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