【山留工事】土と水から基礎を守る

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施工管理

こんにちは。

毎日の現場管理ご苦労さまです。

建物を支える基礎は多くの場合地中にあります。

地中の基礎を構築するために地面を掘りますが、普通に掘っても土が崩れてくる恐れがあります。

また、地面を掘れば地下水も出てくるかもしれません。

これらに対処するために山留壁を構築します。

この山留壁の計画から各種工法の特性について書いていきます。

山留壁の選定

山留を計画するときには、敷地の余裕、掘削深さ、地下水位などの条件から決定します。

選んだ工法によって施工の手間や工期、コストなどが大きく変わります。

オープンカット工法

敷地の広さに余裕があり、基礎が浅く、地下水位が掘削底に対して低めの場合に選定する工法。

施工が簡単でコストも安い方法になります。

敷地に余裕が必要なので街中ではなかなか選べない工法にはなりますが、

なるべくオープンで掘れるように計画していくのも腕の見せ所です。

親杭横矢板工法

主に土圧だけを受ける土地や場所に用いる工法。

掘削が深くなる場合には切梁を架けて土圧に対抗します。

変位の大きくなる工法なので、躯体とのクリアは150程度は見ておきましょう。

あえて「土地や場所」と分けたのは、遮水壁で囲われた場所の二重の山留壁としても使えるからです。

そんな時は掘削しながら親杭を切り飛ばしていったり、そもそも打設時に親杭の頭を地面に埋めたりします。

親杭の頭を埋める場合にはその深さに応じて溝掘りして埋めたり、ヤットコを使って打ち下げたりします。

ドリルの付いた重機で穴を掘って、そこに芯材を立て込んでいくのがメジャーな工法です。

穴を掘る重機は関西ではアンギラスが主流で関東ではアボロンが主流だとか。

掘削に併せて矢板を入れていくのは掘削土工の仕事になります。

日々の点検では矢板の裏に空洞が無いか、水が出ていないかを確認しましょう。

シートパイル工法

遮水性能を持った工法になります。

シートパイルと呼ばれる鋼矢板をかみ合わせて地面に圧入していきます。

地面に圧入していくだけなので地中障害に対しては非常に弱いです。

障害の恐れがある場所では事前に試掘を行うのがベターでしょう。

躯体の構築完了後埋め戻しが終わればシートパイルは引き抜きます。

シートパイルに密着している躯体はコンパネなどを噛ませて縁切りする必要があります。

そのような場合にはシートパイル引き抜きに対応したセパ金物もあるので活用しましょう。

ソイルセメント壁

変位に対しても強く、遮水性も高い山留工法。

そのぶんコストはかかりますが。

SMW工法が一般的ですが、そこから進化したTRD工法というものもあります。

SMWには3点支持杭打機を用います。

この杭打機についたオーガーで穴を掘り、そこに鋼材を建て込んでいきます。

掘削と同時にセメントミルクを流し込み、それが強度と遮水性能を持った壁になります。

3点杭打機を使うので、事前の地盤の整備はきっちり行って地盤の強度と平坦さを確保する必要があります。

まとめ

若い間にはなかなか計画から携わることのない山留工事ですが、突然計画する日がやってきます。

それぞれの特徴をつかんで間違いのない計画につなげましょう。

ほなまた。

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